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バーの店舗デザインで差別化を図る!競合に差をつけるコンセプト設計とレイアウト術のポイントを解説

バーの店舗デザインで差別化を図る!競合に差をつけるコンセプト設計とレイアウト術のポイントを解説

バーの開業やリニューアルを考えるとき、最も重要なポイントの一つが店舗デザインです。
開業準備の中でも、店舗の空間づくりは集客やブランディングの鍵を握ります。
おしゃれで雰囲気のある空間にするだけでは、他店との差別化は難しい時代。明確なコンセプトをもとに、レイアウト・照明・カウンター設計まで一貫して考えることが求められます。
本記事では、競合店に差をつけるための設計ポイントを解説します。

バーの開業やリニューアルをご検討の方へ。OLLDESIGNでは、売れる店舗づくりを前提に、コンセプト設計から空間デザイン、施工まで一貫して対応!

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コンセプトで差がつく!“選ばれるバー”の空間づくりとは

コンセプトで差がつく!“選ばれるバー”の空間づくりとはのイメージ画像

数あるバーの中で「また行きたい」と思わせる店には、空間の世界観と顧客体験の一貫性があります。店舗デザインは、ただおしゃれで雰囲気がよいだけでは不十分です。明確なコンセプトに基づき、設計や照明、レイアウトに至るまで“意味を持ったデザイン”がなされていることが、結果として差別化につながります。ここでは、店舗デザインの出発点となるコンセプト設計の重要性を解説します。

コンセプトがあいまいな店舗の失敗例

バーの内装デザインを考える際、「なんとなくおしゃれ」「高級感のある雰囲気」といった曖昧なコンセプトで進めるケースは少なくありません。しかし、具体性のない設計は、空間に一貫性を持たせることができず、結果として印象に残らない店になってしまいます

典型的な失敗例として、以下のようなケースが挙げられます。

  • 高級感を狙ったが、家具や照明がバラバラで雑多な印象になった
  • 和モダンを取り入れたが、音楽やメニューとミスマッチだった
  • 価格帯と内装の雰囲気が合わず、客層との乖離が生じた

このようなズレは、設計の前段階でコンセプトが具体化されていないことに起因しています。コンセプトは「雰囲気」ではなく、「誰に、どんな時間を提供したいのか」という体験設計から逆算して設定すべきです。

ターゲットに合った空間演出の考え方

魅力的なバー空間を設計するには、まずターゲットの明確化が必要です。どんな年齢層・性別・目的の人に来てほしいのかを定めることで、内装や照明、カウンター配置の方向性が明確になります。

以下参考例を表に記載しました。

ターゲット 望まれる雰囲気 空間設計の要素例
20代カップル リラックス・非日常感 間接照明・ペア席・柔らかい音楽
ビジネス層 落ち着いた雰囲気・会話重視 防音設計・適度な照明・ボトル棚の整頓
外国人観光客 日本的体験・記念写真スポット 和風モチーフ・木材素材・写真映えする装飾

コンセプトと空間の一体化を図るには、以下のような要素を設計に反映させる視点が重要です。

  • 「香り」や「音」も空間演出の一部として考える
  • バーカウンターと客席の距離感で心理的な居心地を調整
  • コンセプトに合う素材・色・照明計画を統一する

こうした配慮によって、単なる「飲食店」ではなく滞在体験を提供する場としての価値が高まります。

SNS・リピートを意識した“映える”だけじゃない設計

現代の店舗デザインでは、SNS映えも重要な要素の一つです。ただし、SNSで話題になるだけのデザインでは、継続的な集客やリピーター獲得にはつながりません。映えることと、居心地のよさ・動線の良さを両立することが重要です。

集客やブランディング効果を高めるには、次のような視点が有効です。

  • 写真に残りやすい「フォーカルポイント(視線の集まる装飾や棚)」を設置する
  • 客が自然に撮影したくなる照明・配置を設計する
  • 撮影しやすく、かつ他の客の視線を遮らない配置にする

また、照明やカウンター演出によってボトルやグラスの美しさを引き立てる設計は、リピートにもつながります。SNSを活用した集客は、単なる話題性ではなく、体験価値と設計の融合によって継続的な来店を促すことができるのです

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カウンターと動線が店の印象と売上を左右する

バーにおけるカウンターは、単なる作業スペースではなく、接客と空間演出の中心であり、店の顔ともいえる存在です。また、動線の設計はスタッフのオペレーション効率と顧客の満足度に密接に関係する重要な要素です。来店から着席、注文、提供までの流れをスムーズに保つためには、カウンター配置・バックバー設計・スタッフ動線の全体最適化が求められます。

カウンターの配置と形状で変わるサービス品質

カウンターの形状は、サービスのしやすさや客との距離感、空間の雰囲気づくりに大きな影響を与えます。特にバーでは一人飲み・二人利用が多く、客同士が適度な距離感を保てる配置が求められます

以下は代表的なカウンター形状とその特徴です。 

形状タイプ 特徴 向いている店舗
I型(一直線) 動線がシンプルでスタッフの移動も少ない。視認性が高い 縦長の小規模店舗
L型(直角型) 客との視線に変化が生まれ、会話のしやすさも向上 会話重視・空間演出に配慮した店舗
コの字型 一体感が生まれ、客同士・スタッフとの交流が自然に生まれる 常連客の多い地域密着型バーなど

 

カウンターの高さは一般的に1,000mm前後(100cm程度)が目安です。これは、座面高700mm前後のバースツールと組み合わせると、視線が合いやすく会話がしやすいバランスになるためです。高すぎると疎外感を生み、低すぎるとプライベート感が失われやすくなります。

加えて、カウンターの奥行きは30〜40cm程度が標準的とされており、グラス・皿・手元の余裕を確保しながら、客との適度な距離を維持するために重要な寸法です。

カウンターは客との距離を調整する“仕切り”であり、“接点”でもあるため、素材や高さにもこだわることが重要です。たとえば、無垢材やモルタル、黒皮鉄などの素材は空間の印象を左右する要素として使われることが多く、空間コンセプトとの統一感が求められます。

バーテンダーのパフォーマンスと導線設計

バーテンダーのパフォーマンスと導線設計

カウンターの裏側、すなわちバーテンダーが作業を行うスペースは、動線設計の善し悪しがそのまま接客品質に直結する領域です。提供スピードや正確性、接客時の余裕を生むためにも、ワンステップ動線(三角形配置)が理想とされています。

この動線とは、以下の3点が1歩以内に収まるレイアウトを指します。

  • 冷蔵庫(ドリンク・食材の取り出し)
  • シンク・製氷機(衛生・氷対応)
  • 作業台・グラス棚(盛り付け・提供)

これにより、注文から提供までの所作が効率的になり、無駄な動きが減少します。また、スタッフが無理な体勢を取らずにすむため、長時間の営業でも疲労が少なくなります。

さらに、バーテンダーの動きが自然で美しく見えることも、演出の一環となります。カウンター越しに見える所作がスムーズであれば、それだけで空間の完成度を高めることができるのです。

なお、現代の設計では安全性やバリアフリーも意識した導線計画が求められています。通路幅や段差、床材の滑り止め性能なども含め、誰もが安心して利用できる設計が理想です。

バックバー配置とボトルの見せ方のコツ

カウンター正面に位置するバックバーは、視覚的にも機能的にも“第二のカウンター”ともいえる重要なスペースです。ここでは単に酒を並べるだけでなく、商品の魅力を引き出す演出空間としての工夫が求められます

効果的な設計のポイントは以下の通りです。

  • 照明による演出:ボトルの背後や下からLED照明をあてることで、ラベルや液体の色が美しく映える。色温度は3,000K前後が好ましい。
  • ジャンル別の分類:ウイスキー・リキュール・スピリッツなどを分類し、視認性と選びやすさを両立
  • 売れ筋と推し酒の配置:目線に入る棚(約1,400〜1,600mmの高さ)にプレミアムボトルやおすすめ商品を並べる
  • 棚の寸法:奥行きは15〜25cm程度が多く、高さはボトルサイズに合わせて可変棚を設けるのが理想

特に照明とボトルのレイアウトを工夫することで、客が「このお酒、気になる」と自然に視線を送る仕掛けになります。これは、言葉を交わさずとも注文を促す、視覚的なセールス導線として機能します。

また、整然と配置された棚は空間の印象を引き締める効果もあり、清潔感や高級感の演出にもつながります

照明・素材・家具で伝える“世界観”

照明・素材・家具で伝える“世界観”

バーの店舗デザインにおいて、照明・素材・家具は空間の世界観をつくり出す基礎です。これらは単なる装飾ではなく、空間の印象・滞在中の居心地・来店動機のすべてに影響する重要なデザイン要素です。とくに「感覚に訴える空間づくり」を目指す場合には、照明の演出や素材の選定、家具の選び方によって、店舗の印象やリピート率が大きく変わります。

照度・色温度・間接照明で空間を演出

バーの店舗デザインで重要なのは、単に明るさを調整することではありません。照度(光の強さ)、色温度(光の色味)、照明手法の組み合わせによって、空間の雰囲気や視線誘導をコントロールすることができます。 

要素 役割 推奨数値・設計方針
照度 客席の快適性、作業性を確保 客席:100〜200lx、作業台:300lx前後
色温度 温かみ・緊張感を調整 2,700〜3,000K(電球色)が主流
光の配置 空間にリズムと奥行きを与える 間接照明+スポット照明の併用が理想的

 

間接照明を活用すると、光源が直接目に入らず、柔らかく落ち着いた雰囲気が生まれます。天井や壁に光を反射させて空間を照らすことで、圧迫感を和らげ、包まれるような感覚を演出できます。

主な照明演出の例

  • バーカウンター上部にスポットライトを設け、手元を印象的に照らす
  • 棚下照明でボトルやグラスを美しく演出し、視線を誘導する
  • フォーカルポイント(絵画・装飾)に集光することで空間に物語性を持たせる

照明設計は素材や家具と連動して設計することで、世界観を一層強固に伝えることができます

素材の組み合わせが印象に与える影響

素材は空間の質感を決定づける要素です。視覚だけでなく、触覚・音響・空気感にまで影響を及ぼすため、組み合わせ次第で空間の印象が大きく変わります。 

素材 特徴 主な演出効果
無垢材・古材 温かみ・経年変化 ヴィンテージ感や自然体の空間に最適
モルタル・コンクリート 静けさ・無機質 クールで都会的な印象に
鉄・真鍮・黒皮鉄 重厚・シャープ 工業系・高級感のある演出に(※使いすぎに注意)
ガラス・タイル 反射・清潔感 奥行きや光を活かしたアクセントに活用可能

 

たとえば、温かみのある無垢材と硬質な金属を組み合わせることで、空間に適度な緊張感と安定感が生まれます。一方で、鉄や真鍮といった金属素材は、使い方によっては冷たく無機質な印象になりすぎる可能性があるため、照明や色味とのバランスに配慮が必要です。

素材の「主張」が強すぎると、空間全体が散漫な印象になることもあるため、店舗のコンセプトと一貫性を持たせた素材選定が重要です。

店舗テーマに合わせた家具選びの注意点

家具は後回しにされがちですが、実は店舗の雰囲気や居心地に大きく影響します。椅子やテーブルの高さ、形状、材質などは、空間コンセプトと密接に連動するべき要素です

たとえば、カウンターの高さが1,000〜1,100mmであれば、カウンターチェアの座面高は700〜750mmが目安です。これにより、目線の高さが自然になり、快適な会話や所作のやりとりが可能になります。

家具選定時に意識したいポイント

  • 長時間座っても疲れにくい座面の硬さとクッション性
  • 足置き(フットレスト)の高さ設定と強度
  • 椅子を引いた状態でも通路幅が600mm以上あるか
  • 素材が空間全体の設計コンセプトと一致しているか
  • 水やアルコールの飛沫に強く、清掃しやすい素材か

飲食店では、特に水分やアルコールに強い合皮・メラミン・粉体塗装金属などが実用的かつ空間演出にも適しています。家具はデザイン性だけでなく、耐久性・清掃性・補修のしやすさといった実用面を含めた「機能美」を持つものが望まれます。

まとめ

バーの店舗デザインは、コンセプト設計、動線、照明、素材、家具選びまで一貫して設計することで、居心地と機能性を両立した空間が実現します。適切なカウンター配置やバックバーの演出は、顧客満足や売上、ブランド力、採用力にも波及します。持続的に集客できる店舗を目指すには、設計段階からプロに相談し、世界観と経営力の両立を図ることが重要です。

OLLDESIGNでは、バーをはじめとする飲食店舗の設計において、「売れる仕組み」を視点に入れたトータルデザインを実現しています。

  • 空間設計×マーケティングで集客・導線・収益性を強化
  • コンセプト設計から施工・販促物までワンストップ対応
  • チェーン展開・海外出店にも対応するグローバル体制

理想の店舗をカタチにしたい方は、まずはお気軽にご相談ください。

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ABOUT ME
大西 良典
OLLDESIGN株式会社代表・大西良典。設計士として30年以上の経験を持ち、チェーンストア理論を活用した「売れる店舗づくり」の専門家です。これまでに数多くの店舗設計・施工を手がけ、実践的なノウハウと豊富な実績を有します。お客様の課題解決に寄り添い、繁盛店づくりをサポートしています。